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おくすりの知識


薬とタバコの相互作用

呼吸器疾患の患者さんは禁煙が必須

チトクロームP450(CYP)という名前を聞いたことがありますか。これは、薬や食品や有害物が体内に入る際に肝臓でそれらを無毒化している酵素で、代謝・排泄のための重要な過程を担っています。 この酵素は特にタバコを喫煙すると誘導(活性化)され、P450に関与する薬物の代謝・排泄が促進されます。喘息患者さんによく用いられるテオフィリン製剤(商品名:テオドール)は、この酵素から受ける影響が大きく、その効果がかなり減弱されてしまいます。これは、降圧剤(カルシウム拮抗剤)がグレープフルーツによって作用が強く出る薬理と反対の現象です。 もともと呼吸器疾患の患者さんにとって喫煙が身体に良いわけはありませんので、薬剤の効力への影響面からも禁煙は必須のことと考えてください。

喫煙の影響を受けるいろいろな薬剤

禁煙!!




喫煙による酵素誘導がその薬効を減弱させる薬剤としては他に、ジアゼパム、リドカイン、ワーファリン、抗うつ薬がありますので、注意を要します。
また、タバコの主成分ニコチンは、血管収縮・血圧上昇・心悸亢進・消化管運動亢進・血糖値上昇作用などがあり、降圧剤のベータブロッカーや、インシュリン(糖尿病)、H2ブロッカー(胃潰瘍薬)の効果に拮抗したり、ビタミン(C・B6・B12)を消費したり、経口避妊薬の心血管系への副作用の危険率を上昇させるなど身体に悪影響を及ぼします。さしあたり元気の源は、禁煙から…(筆者も禁煙してまだ間もないので偉そうには言えませんが)。




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